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take away

40歳を過ぎ、何かをのこしたくなってきました。読んだ人が多少でも価値を感じてtake awayしてくれれば。

UTMF/STYの2次募集に見るトレイル業界の潮目

前回のエントリーで書ききれなかったもう一つのことを書きたいと思います。

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結論から言うと、今年はトレイル業界が大きく変わったと、後に言われるほどの年になっているのかも知れないということです。
 

 

 

今回は2次募集しないとしていたことを覆し、2次募集に踏み切ったUTMF事務局に対する批判の声がありますが、実際に批判すべき相手は当選したにも関わらず入金しなかったランナーでしょう。

 
止むに止まれぬ事情がある人もいるとは思いますが、UTMF、STY合わせて235名もの未入金者はあまりに多過ぎます。未入金の理由を想定することは難しいですが、エントリーしたものの入金しないとしたら、エントリーから当選発表までの間に、より魅力的な大会が出てきた、といったことがあるのかも知れません。また、エントリーフィーが高い、完走出来る自信がない、といった最初から分かっているような身勝手なものもあるかも知れません。いずれの理由においても、UTMF事務局側としては迷惑と言えますし、落選してしまった人にとっては怒りの元にしかなりません。
 
背景に考えられることとして、エントリーをした後の3月下旬から4月上旬に発売となった2015年の公式DVDを手に取った人は、そのあまりに過酷な描写に怖じ気づいたということはあるかも知れません。4月1日の当選確定からレース本番まで半年弱ありますので、本気で取り組めば完走は可能だと思いますが、5キロも走ったことないけど東京マラソンに当選したから完走目指して練習する、というのとは次元の違うことであるということに気付いてしまったのかも知れません。
 
2015年のUTMFといえば、初めての雨の中での開催となり完走率も過去最低。厳しい自然の中を100マイル走るというトレイルランニングの世界をありのままに伝えた結果、多くの参加者の腰が引けてしまったのだとすると、大会事務局にとっては皮肉な結果と言えます。
 
100マイルレースの完走を目指してトレーニングをしている私でさえ、2015年のUTMFを現地で間近で見て「完走はできてもどんな状態になるのか想像ができない。そもそも2015年のコンディションで自分は完走できただろうか」と思ったものです。だからこそチーム100マイルの門を叩いたわけですが。
 

 

 
怖じ気づいてしまったランナーが多かった、という仮説を立てたとした場合、それだけUTMFをはじめとしたトレイルレースがより一般化してきたと言えるでしょう。キャズム越えしたのかも知れません。第一回UTMFの様子がNHKで放送され、山本健一選手が情熱大陸で取り上げられ、鏑木さんがラン×スマに出演するようになり、トレイルランニングは一気に一般大衆に受け入れられるものとなっていっているのでしょう。鎌倉問題をはじめとする、トレイルランナーとハイカーの問題も一般認知を高めることに一躍買っているようです。
 
UTMFのエントリー資格である2ポイントレースを3つ走ることは、フルマラソン完走レベルの走力があれば、1年〜1年半あれば達成できます。フルマラソン完走レベルのランナーはそのままUTMFに出場すれば完走は厳しいでしょう。誤解を恐れずに書きますが、トレイルにはトレイルのルールがあり、それを十分に分かっていないランナーが急増している可能性があります。鎌倉の件にもあるように、日本のトレイル業界は生きるか死ぬかの瀬戸際にありますが、トレラン人口の増加に対応しきれていない可能性があります。レースのオーガナイザーだけでなく、トレイル練習会の主催者、もちろん我々ランナーもどんどん増えるランナーが自分たちとは違う角度からトレイルを眺めている可能性を考えていく必要があると感じた今回の出来事でした。